
私は海外生活○○年の日本人。日本人というだけで、「おお〜ジャパン!行ってみたい国なのよ!」とよく言われ、いい気分でいた。しかし、最近では、海外における日本の存在がどんどん小さくなっているのが見える。とうとうNo2.の座を中国に逆転された。いつか来ると思っていたが、この時がとうとうやって来た。「おい、日本、がんばらないと、どんどん落ちるよ!」と思っていた時、日本の政治家さんにお会いする機会があったので、釘をさしておいたところだ。
タイミングよく、菅首相が今月6日、都内のホテルで日中関係改善に向けて有識者懇談会の初会合を開き、意見交換をしたそうだ。首相が開いたということで、「官邸主導の外交姿勢」をアピールする狙いがあったそうだが、久しぶりに聞いた「官邸主導」という言葉を疑った。政権交代したばかりのころは、民主党が毎日口にしていた言葉だが、菅首相になって始めて見たのではないかと思う。「官邸主導の外交姿勢」、果たしてその効果はあるのだろうか。私には、その意味さえわからない。
日中国交正常化○○周年の度に日中交流のイベントが行われ、日中関係はその後、改善されるだろうと、国民に期待させる。しかし、その後、中国で反日デモが起こったり、中国漁船衝突事件などがあったりすると、改善されたはずの日中関係は一瞬のうちに崩れ、友好的だった関係が一気に冷え込んでしまう。そんな光景を見るたびに、文化交流やスポーツ交流の継続は本当に必要なのかと考えてしまう。
国民レベルの交流は関係改善に不可欠なステップであることは間違いないが、冷えきった政治の面での日中関係を再構築するためには、政治レベルでの交流のほうが重要であると思う。菅首相が中国の政府要人や中国の有識者と懇談会を開き、歴史問題や中国漁船問題について積極的に意見交換し、お互いの理解を深めたり、溝(ギャップ)を埋めたりするのなら、「官邸主導の外交姿勢」と呼べると思うが、今回の有識者懇談会は菅首相の勘(かん)違いではないだろうか。あれでは、何をアピールしたかったのか、私にはさっぱり理解できない。やっていることは、鳩(はと)カフェと同じレベルに見えてしまう。次の首相には真の外交力を求めたい。

